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SESの単価相場はいくら?還元率の仕組みと年収アップの秘訣を徹底解説

SESの単価相場はいくら?還元率の仕組みと年収アップの秘訣を徹底解説

最終更新:2025.11.25

公開:2025.11.07

SESの単価が不透明で、自身の報酬が適正か分からず悩んでいませんか?

エンジニア不足が叫ばれて久しく、SESの需要は高まる一方です。しかし、どれだけ単価が高くても、それがそのまま年収に反映されるわけではありません。

企業ごとの「還元率」や「マージン」の仕組みが年収に大きく影響するため、自身の市場価値を把握し、適正な報酬を得ることは簡単ではないのが現状です。

本記事では、SESの単価と年収の関係性を徹底的に解説し、あなたの市場価値を正しく把握する方法をお伝えします。

この記事でわかること

  • SESの単価と年収の仕組みを正しく理解する。
  • 自身の市場価値と適正な単価相場を把握する。
  • 年収アップを実現するための具体的な行動ステップを明確化する。
1)

SESエンジニアの単価相場と年収目安

この記事の監修者

株式会社Necmos

Necmos編集部

Necmos編集部は、現場で活躍するエンジニアの声やリアルな経験に基づいた信頼性の高い情報を発信し、読者が自身のキャリア形成に役立てられるようサポートしています。 また、エンジニア一人ひとりの価値観や想いを大切にしながら、業界最高水準の給与還元を透明性の高いマージン設計で実現することで、エンジニアが安心してキャリアに集中できる環境を整えています。

SESエンジニアの単価相場と年収目安

SES(システムエンジニアリングサービス)エンジニアの単価は、スキル、経験年数、担当する工程、そして案件の商流(元請け、二次請けなど)によって大きく変動します。

ここでは、それぞれの要素が単価にどう影響するかを解説し、おおよその相場感を示します。

職種別・工程別の単価相場

単価は職種や担当する工程によって異なります。

一般的に、プロジェクト全体を管理する上流工程の方が、下流工程よりも単価が高くなる傾向にあります。

プロジェクトマネージャー(PM)/プロジェクトリーダー(PL)

  • 要件定義やプロジェクト全体の進捗管理を担うため、単価が最も高い傾向にあります。
  • 相場目安: 月額80万円〜150万円以上

システムエンジニア(SE)

  • 要件定義や基本設計といった上流工程を担当することが多く、プログラマーより高単価です。
  • 相場目安: 月額60万円〜100万円

プログラマー(PG)

  • 詳細設計に基づき、コーディングやテストといった下流工程を担当します。
  • 相場目安: 月額40万円〜80万円

インフラエンジニア

  • サーバーやネットワークの設計・構築・運用保守を担うエンジニアです。近年、クラウド技術の需要拡大に伴い、AWSやAzureなどのクラウド関連スキルを持つエンジニアの単価は高まる傾向にあります。
  • 相場目安: 月額40万円〜120万円

テストエンジニア

  • ソフトウェアやシステムが仕様通りに動作するかを検証し、品質を保証する役割を担います。テスト設計や自動化スキルを持つエンジニアの需要が高く、単価にも反映されます。QA(品質保証)エンジニアやテスト設計など、より上流の工程を担当する場合は単価が高まる傾向にあります
  • 相場目安: 月額40万円〜80万円

経験年数別の単価目安

経験年数は、単価を決定する重要な要素です。

未経験からベテランまで、スキルセットと合わせて単価が上昇していくのが一般的です。

未経験・ジュニア層(〜3年未満)

  • 簡単なプログラミングやテスト業務が中心となります。
  • 単価目安: 月額35万円〜50万円

ミドル層(3〜5年)

  • 一人称で開発業務をこなせるようになり、単価も上昇します。
  • 単価目安: 月額50万円〜80万円

シニア層(10年以上)

  • 特定の技術分野に精通し、リーダーやマネジメント業務を任されることも多くなります。
  • 単価目安: 月額70万円〜100万円以上

なぜ単価が年収に直結しないのか?

単価が年収に直結しない最大の理由は、SES企業がクライアントから受け取る単価から、さまざまな経費や会社の利益を差し引く「マージン」が存在するからです。

クライアントが支払う単価のすべてがエンジニアの給与になるわけではありません。

SES単価と年収の関係性:単価がそのまま年収になるわけではない理由

SESエンジニアの年収は、クライアントが支払う単価から、SES企業が運営に必要な経費(人件費、オフィス家賃、営業活動費、採用コストなど)を差し引いた後に、給料として支払われることが大半です。

つまり、単価はあくまで売上の入口であり、そのすべてがあなたの懐に入るわけではありません。

そのため、月単価が100万円の案件に参画したからといって、年収が1,200万円になるわけではありません。

還元率の仕組み:企業が単価から差し引くマージンの内訳

多くのSES企業は、単価から一定の割合を「マージン」として差し引きます。

このマージンは企業の利益となり、福利厚生や教育制度、営業活動費などに充てられます。

還元率とは、「単価に対してどれだけの割合がエンジニアの給与に還元されるかを示す指標」です。

例えば、還元率が70%の企業で月単価80万円の案件に参画した場合、エンジニアが支給される給与の金額は単純計算で「80万円 × 70% = 56万円」となります。

還元率だけで判断してはいけない理由:企業の経費(福利厚生費、教育費など)の考え方

還元率だけを見て企業を選ぶのは危険です。

なぜなら、企業が単価から差し引くマージンには、以下のような経費が含まれているからです。

  • 社会保険料の企業負担分:エンジニアが負担する社会保険料の半分は企業が負担します。
  • 福利厚生費:健康診断費用、書籍購入費、資格取得費用、交通費、家賃補助など、エンジニアの働きやすさを支えるための費用です。
  • 管理・営業費用:エンジニアの案件を探す営業担当者の人件費やオフィスの維持費など、企業運営に必要な費用です。

高還元率を掲げる企業の中には、これらの経費を還元額に含めて算出することで還元率を高く見せているケースもあります。

そのため、単に還元率の高さだけでなく、どのような福利厚生や教育制度が整備されているかを確認することもSES企業選びの重要なポイントの一つです。

年収アップを叶えるために!単価を上げる具体的な方法

SESエンジニアとして年収をアップさせるためには、ただ経験を積むだけでなく、自身の市場価値を高めるための具体的な行動が不可欠です。

ここでは、単価を上げるために実践すべき方法をいくつか紹介します。

市場価値を高めるスキル:需要の高い言語やフレームワークの学習

単価を上げる最も直接的な方法は、需要が高く、供給が少ない希少なスキルを習得することです。

AI、IoT、クラウド分野(AWS、GCP、Azureなど)の知識や、Go、Python、Kotlinなどのモダンなプログラミング言語は、常に高い需要があります。

また、単価交渉においては、単一の言語だけでなく、複数の技術スタックを組み合わせた「T字型スキル」が強みとなります。

資格取得と単価の関係:評価されやすい資格と単価交渉への活用

特定の資格は、自身のスキルを客観的に証明する強力な武器となります。

特に、以下のような資格は単価に直接影響を与える可能性が高い傾向にあります。

  • クラウド関連: AWS認定、Google Cloud認定、Microsoft Azure認定など。これらの資格は、専門知識を証明し、高単価案件への参画を有利にします。
  • 国家資格: 応用情報技術者試験、プロジェクトマネージャ試験など。難易度が高いため、保有することで高い技術力やマネジメント能力をアピールできます。

資格はあくまでスキルを証明するきっかけに過ぎませんが、単価交渉の際に具体的な根拠として提示することで、希望単価を受け入れてもらいやすくなります。

コミュニケーション能力の重要性:上流工程への参画と交渉力

高い技術力に加え、コミュニケーション能力も単価に大きく影響します。

クライアントとの要件定義や、チーム内での調整など、上流工程に参画する機会が増えるほど、より高い単価が設定される傾向にあります。

また、SES企業との単価交渉や、希望する案件の条件を伝える際にも、論理的かつ明確に意思を伝える力が不可欠です。

案件選択のポイント:単価交渉しやすい案件の見極め方

すべての案件が同じように単価交渉しやすいわけではありません。

以下のような案件は、比較的単価を上げやすい傾向にあります。

  • 人手不足の急募案件: クライアントが早急に人材を確保したい場合、希望単価に応じてもらいやすいです。
  • 特定の専門性が求められる案件: ニッチな技術や希少なスキルが求められる案件は、代替人材が少ないため、あなたの市場価値がより高く評価されます。
  • クライアント直請けの案件: 商流が短いほどマージンが少なくなるため、エンジニアに還元される割合が高くなることがあります。

まとめ

SESエンジニアの単価は、クライアントがSES企業に支払う報酬であり、そのまま年収になるわけではありません。

年収を左右するのは、企業ごとの還元率やマージンの仕組みです。

年収アップには、単価を上げるためのスキルアップが不可欠です。

需要の高い言語の習得、資格取得、コミュニケーション能力の向上などを通じて市場価値を高めましょう。

自身の価値を正しく把握し、適切な企業選びと単価交渉を行うことが、納得できるキャリアを築く鍵となります。

この記事を書いた人

福躍 大貴

福躍 大貴

FUKUODORI DAIKI

株式会社Necmos キャリアアドバイザー

前職のSES企業で営業職として従事する中で、取引先として株式会社Necmosとの接点を持つ。その後、モチベーショングラフなどを活用した社員へのキャリア支援に魅力を感じ入社を決意。これまでのSES業界での営業経験から、"顧客に求められるエンジニア像"や "最新の技術トレンド" を意識したキャリアアドバイスを強みに、日々Necmosに在籍するエンジニアに対して包括的な支援を行っている。

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