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SES市場規模はなぜ拡大中?DX需要で高まる将来性と最新動向

SES市場規模はなぜ拡大中?DX需要で高まる将来性と最新動向

最終更新:2026.05.25

公開:2026.05.25

2026年、SES市場はかつてない転換期へ

「SESは将来性がない」「多重下請け構造でもうオワコンだ」ネット上では、数年前からこうしたネガティブな言葉が飛び交っています。しかし、現場で働くエンジニアの肌感覚ではどうでしょうか。2026年現在のSES市場は「オワコン」どころか、空前の「DX特需」に沸いています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が全業界に浸透し、エンジニアへの需要はかつてないほど高まっているのです。

一方で、市場全体が右肩上がりで成長しているにもかかわらず、「給料が全く上がらない」「スキルアップできる案件に巡り会えない」と、その恩恵を全く感じられないエンジニアが数多く存在しているのもまた事実です。

なぜ、市場の拡大と個人の実感がこれほどまでに乖離しているのか。それは、SES業界が今、「拡大」と同時に「質の激変」という大きな転換期を迎えているからです。

本記事では、日本の公的機関による最新の市場データをもとに、SES市場がなぜ拡大し続けているのか、その裏側にある最新動向を徹底解説します。この記事を読めば、時代の変化に翻弄されるのではなく、伸びゆく市場を味方につけて、確実な年収アップと将来性を手にするための「生存戦略」が見えてくるはずです。

この記事でわかること

  • 2026年最新データが示す、SES市場が加速的に伸び続けている理由
  • なぜ今、大手企業が「下請け」ではなく「SESパートナー」を求めているのか
  • 生成AI・クラウドが生んだ、エンジニア単価の新常識
  • 拡大市場の恩恵を最大化し、年収を伸ばすための「正しい立ち回り方」
1)

【2026年最新】SES市場規模はなぜ拡大し続けているのか?

この記事の監修者

株式会社Necmos

Necmos編集部

Necmos編集部は、現場で活躍するエンジニアの声やリアルな経験に基づいた信頼性の高い情報を発信し、読者が自身のキャリア形成に役立てられるようサポートしています。 また、エンジニア一人ひとりの価値観や想いを大切にしながら、業界最高水準の給与還元を透明性の高いマージン設計で実現することで、エンジニアが安心してキャリアに集中できる環境を整えています。

【2026年最新】SES市場規模はなぜ拡大し続けているのか?

ネット上のネガティブな噂とは裏腹に、統計データはSES市場の堅調な成長を明確に示しています。なぜ今、これほどまでにSESが必要とされているのか、その背景には日本のIT投資構造の変化があります。

国内ITサービス市場は28兆円規模へ。SES需要を支える「内製化支援」

経済産業省がかつて『DXレポート』で警鐘を鳴らした「2025年の崖」を経て、日本企業のIT投資は「守りのIT(保守・運用)」から「攻めのIT(新サービス創出)」へと完全にシフトしました。

2026年現在、国内IT市場全体は約28兆円規模に達しており、なかでもSESが属するITサービス部門は、企業のDX需要に伴い前年比でプラス成長を続けています。

以前のような「丸投げの外注」ではなく、企業が自社で開発を主導する「内製化」を支援するパートナーとしてSESエンジニアを求めるケースが急増しています。「自社でエンジニアを雇用しきれないが、専門的な技術力は常に手元に置いておきたい」という企業のニーズが、市場を押し上げているのです。

ses-dx-2025
※ 出典:経済産業省『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』(2018年9月7日)を基にNecmos編集部作成

有効求人倍率3.3倍。IT人材不足が引き起こす「エンジニアの争奪戦」

市場規模の拡大を裏付けるもう一つの指標が、厚生労働省の統計に現れる圧倒的な「人材不足」です。厚生労働省が2026年3月3日(火)に報道発表をした『一般職業紹介状況(令和8年2月分)』の参考統計表によると2026年2月現在のIT関連職種(情報処理・通信技術者)の有効求人倍率は約3.3倍という高水準を維持しています。これは、1人のエンジニアに対して3社以上の求人が競合している「超・売り手市場」であることを意味します。

また、経済産業省の「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」に関する検討会では2017年の時点で既に、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測しており、企業にとってエンジニアの確保は死活問題です。

「仕事がない」という状況は統計上あり得ません。市場規模が拡大し、人手が足りないからこそ、エンジニアを供給できるSESというビジネスモデルの価値は、むしろ以前よりも高まっているのです。

市場が拡大しても「SESはきつい」と感じる本当の理由

では、これほど市場が拡大し変化も起きているのになぜ「SESはきつい」「給料が上がらない」という声が絶えないのでしょうか。その理由は、個人のスキル不足ではなく、業界特有の「構造的な歪み」にあります。

問題はSESであることではなく、「どの商流に位置する企業に所属しているか」がすべての明暗を分けているのです。

IT業界には「元請け→1次請け→2次請け……」という多重下請け構造が存在します。商流が深くなる(3次請け以降)ほど、各社が10〜20%のマージンを抜くため、最終的にエンジニアに渡る給与原資は削り取られてしまいます。

市場全体で案件単価が上がっていても、末端の企業に届く頃には、かつての低単価案件と変わらない金額になっているのが現実です。「きつい」と感じる正体は、あなたの努力不足ではなく、商流の深い場所で「搾取」されている構造そのものにあります。

所属会社が「付き合いのある会社(中抜き業者)」からしか案件をもらえない場合、市場に溢れる高単価なDX案件にアクセスすることすらできません。クライアントからいくら支払われているか(単価)がエンジニアに開示されていない会社では、市場の単価上昇分が会社側の利益として吸収され、個人の昇給に還元されません。市場が求めているのは「AIやクラウドを駆使できる人材」ですが、旧来の保守運用案件のみに塩漬けにされている場合、市場の伸びから取り残されてしまいます。

生き残るSES企業・淘汰されるレガシーSESの見分け方

SES企業は今、激しい「二極化」の波にさらされています。市場規模の拡大に伴い、求められる役割は劇的に変化しています。2026年以降、エンジニアに選ばれ、そしてクライアント企業からも信頼されるのはどのような企業なのかを考えなくてはいけません。そのために注目しなくてはいけない観点は以下の3つではないでしょうか。

観点1:モダンな技術スタックへの集中

DXが実装フェーズへ進んできたことで、開発環境のモダン化が必須条件となりクラウド・AI・セキュリティに重きが置かれるようになってきました。

多くの現場では「AIを使える」レベルから「自社サービスにAI(LLM)を組み込む」フェーズへ移行しています。分かりやすい例でいうとチャットボットでしょうか。また、プログラミングの段階でもコードの記述やバグの修正のために導入している現場が増えてきています。

またクラウドに関してもAWSやAzureへの単なる移行(リフト)ではなく、コンテナ(Kubernetes)やサーバーレスを前提としたクラウドネイティブな設計ができるエンジニアの需要が急騰しています。

年々高度化するサイバー攻撃にも対応が求められており、開発の初期段階からセキュリティを考慮する「DevSecOps」の実践が求められ、関連スキルの単価を押し上げています。

観点2:単価100万円超えも。スキルが正当に評価される「成果報酬型」の広がり

2026年のエンジニア単価は、スキルレベルによる「二極化」がかつてないほど進んでいます。

クラウドアーキテクチャやAI実装に精通した層は、月額単価120万円〜200万円に達するケースも珍しくありません。そうでなくてもモダンな環境での開発経験(3年以上)があれば、100万円の大台が見える時代です。「Java○年」といった単純な経験年数ではなく、「GitHubCopilotなどのAIツールを使いこなし、どれだけの生産性を出せるか」という実利的なアウトプットが評価の主軸になってきています。

観点3:「商流飛ばし」から「パートナーシップ」へ。企業間の関係変化

以前は1次請けから2次請けにと、商流が深まっていくのが一般的でしたが現在はクライアント企業とSES企業の関係性がフラット化しています。

大手企業も「下請け」としてではなく、内製化チームを補完する「技術パートナー」としてSESを活用し始めています。エンジニア不足を背景にしてクライアントが信頼できる中堅SES企業と直接(1次請けとして)契約する動きが加速しているのです。この変化により、企業努力次第でエンジニアに還元できる原資が以前よりも潤沢になっています。

商流を飛ばし、エンジニアに還元する「高還元SES」は市場の正当な進化

急成長を遂げているのは「高還元SES」や「単価連動型」の企業です。これは一時のブームではなく、「エンジニア不足」という市場環境が生んだ正当な進化と言えます。

自分の単価が公開され、その単価に連動して給与が決まる仕組みはスタンダードになりつつあります。市場の単価上昇がダイレクトに自分の給料に反映されるため、モチベーション維持に直結します。

「会社に言われた現場に行く」のではなく、自分のキャリアプランに合った案件を自ら選べる制度を持つ企業が、優秀なエンジニアを独占してクライアントと直接契約し、DX推進の「パートナー」として入り込むと高い利益率を確保できるため、エンジニアへの高還元と会社の成長を両立させています。

今後5年で「ただ人を流すだけ」のいわゆる「人貸し」に終始しているレガシーなSES企業は、今後急速に市場から淘汰されます。

大手企業を中心にコンプライアンス遵守が一段と厳しくなり、商流が深すぎる(実態のない中抜きが疑われる)案件はコンプライアンス違反として排除される動きが加速しています。

また「AI実装能力」や「モダンなクラウド技術」への習得をエンジニア個人に丸投げし、低単価な保守案件に据え置き続ける企業は、優秀なエンジニアから順に離職していくでしょう。

2026年1月に本格施行された改正下請法(取引Gメンによる監視強化)により、不当な買い叩きに応じざるを得ない「力の弱い下請け企業」は利益を確保できず、経営が立ち行かなくなっています。

あなたが所属すべきは、「単価上昇分を適切に分配し、次のステップ(高単価案件)へ進むための背中を押してくれる会社」なのです。2026年現在、そうした企業への転職ハードルは決して高くありません。

まとめ:リスクを正しく評価し、後悔しないキャリア選択を

「SESはオワコン」という言葉が、いかに実態とかけ離れたものであるか、最新の市場データと動向からお分かりいただけたはずです。2026年現在、SES市場はDX需要を追い風に、かつてないほどの「将来性」と「高単価」に満ち溢れています。

しかし、同時に忘れてはならないのは、市場が拡大すればするほど、恩恵を受けられるエンジニアと、取り残されるエンジニアの「格差(二極化)」が広がっているという現実です。

本記事のポイント

  • 市場は拡大の一途:国内IT市場28兆円、有効求人倍率3.3倍という数字は、SESエンジニアへの需要が最高潮にあることを示しています。
  • 「質」の転換期:生成AIやクラウドネイティブなどの最新動向を掴むことで、単価100万円超えの道が開かれています。
  • 「どこで働くか」がすべて:市場の伸びを自分の給料に変えるためには、商流の浅い企業や、透明性の高い高還元SESといった「正しい船」を選ぶことが不可欠です。

SESという働き方は、もはや「キャリアの踏み台」ではありません。最新技術に触れ続け、多様な現場で経験を積める「最強のキャリア形成プラットフォーム」へと進化しています。

もし今、あなたが市場の伸びを実感できていないのであれば、それはあなた自身のスキルのせいではなく、単に「環境のミスマッチ」が起きているだけかもしれません。

まずは、自分の市場価値を客観的に知ることから始めてください。今の案件の「単価」を確認し、もし市場相場(クラウド・AI案件なら80〜120万円など)と大きく乖離しているなら、それは環境を変えるべきサインです。

拡大を続けるこの市場を味方につけ、2026年をあなたのキャリアが飛躍する「決定的な1年」にしていきましょう。

参考:

厚生労働省 一般職業紹介状況(令和8年2月分) 参考統計表(https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001680572.pdf

経済産業省 「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」に関する検討会

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/daiyoji_sangyo_skill/index.html

この記事を書いた人

山根 早映子

山根 早映子

SAEKO YAMANE

株式会社Necmos キャリアアドバイザー

新卒で証券会社に入社し、リテール営業・経営企画を6年経験。デジタル・AI化が進む中で「人だからこそ提供できる価値」を追求したいと考えるようになり、Necmosの掲げる「自分らしさが誰かのためになる世界」に共感し転身。現在は、多角的に人と時代を捉え、その人にしかない強みや可能性を引き出すことで、エンジニアが自分らしく活躍できるキャリア形成を伴走支援している。

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